JR四国と四国交通 災害など運休時に代替輸送 阿波池田〜大歩危の鉄道・路線バス相互で

JR四国と地域バス事業者の四国交通(徳島県三好市)は、鉄道と路線バスが相互に代替輸送手段として利用できるようにすることで合意しました。

大歩危駅舎と四国交通バス大歩危駅前停留所(丸岡ジョー/写真AC)
大歩危駅舎と四国交通バス大歩危駅前停留所(丸岡ジョー/写真AC)

交通事業者同士が連携し、公共交通をより便利にする取り組みとして実施されます。JR四国の鉄道路線のうち土讃線の阿波池田駅〜大歩危駅間と、四国交通の路線バス「祖谷線」の阿波池田駅前〜大歩危駅前間および、「山城線」の阿波池田駅前〜川口駅前間が対象です(地図は下図を参照)。

両者が代替輸送契約を結んだことにより、事故や災害などで鉄道または路線バスが長時間運転を見合わせる状態になった場合、お持ちのきっぷで他方の交通機関に乗車することができます。あらかじめ有効なきっぷをお持ちの方が対象で、他方の交通機関を利用する際に新たにきっぷを購入する必要はありません。きっぷをお持ちでない方は、これまで通り他方の交通機関の運賃を支払う必要があります。

運用開始は2021年9月1日(水)からです。ただし、運転見合わせ発生時、ただちに代替輸送が実施されるわけではなく、状況により実施の有無が変わります。代替輸送を実施する際は、その都度公式サイト等で案内されます。

JR四国は、車社会の進展や高速道路の整備等により極めて厳しい状況に置かれる中、持続可能な鉄道網の確立に向けた取り組みを行っています。四国4県とはこれまで「四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会II」などで幅広く意見交換が行われました。これまでの取り組みと連携しながら、地域の関係者と一体になって利便性向上や鉄道利用の促進を図る「5カ年推進計画2021〜2025」が現在進められています。